No.2 介護の現場とトイレの仕事
「アメニティネットワークかわや版 2007:夏号掲載」
前回の原稿の催促から開放されホッとしたのもつかの間。今回のネタはドナイしようと悩んだ結果、老人保健施設でのお話をしようと思います。
前回は結構笑える話ばかりだったんですが、今回は結構悲しかったりします。
ある日、メンテBOXとバインダーを持って施設内を歩いていると、突然おばあちゃんに「先生!先生!足が痛いのを診てくれへんか?」ってお医者様と間違って声を掛けられたことがありました。
あと、公衆電話のカードが無くなってピーピー鳴っているのに「なんで見舞いに来いひんのやっ!」と受話器に怒鳴っているおじいさんを見たときは、ちょっと悲しくなりました。
そうかと思えば、「こんな若い人が私らのトイレをきれいにしてくれてるんか。ありがとうなぁ」って言って泣き出すおばあちゃんもいました。さすがにこの時は私もどうして良いか解らずに困ってしまいました。
このようなことに多く遭遇すると、仕事先とはいえ「大変だなぁ」と感じてしまいます。毎日このような状況と向かい合いながらお仕事されている職員の方々には本当に頭が下がる思いです。福祉の仕事とトイレの仕事に共通するのは、「ビジネス割り切れない」ということ。今、新聞を賑わせている介護ビジネス関連企業の不正事件の報道を見ていると、本当にそう感じます。
「ありがとう」って泣き出したおばあちゃんのことを思い出すと、この仕事をやっててよかったなぁ〜とつくづく思うのです。